見えないパスの存在 [休日]
「どこに行きたい?」の問いかけに、いちばん行きたいところをリクエスト。
日本のどこにでもある様な、風景を見ながら、
田舎の一本道をさらに進むと、夢にまで見たその場所にたどり着いた。
写真で見る風景とは違い、丁寧に整備された山間部に
田畑が広がり、もやの中にひっそりと存在した。
その場所は、許されたライダー達だけが訪れ、
霧の中に吸い込まれそうな不思議な錯覚に陥る。
ただ私は、この地でライダーになることは許されてはいない。
案内人から見えないパスを、特別に発行してもらったことと
山の神様に心から感謝しながら、清々しい空気を
胸いっぱい吸い込んで、「ありがとう」とつぶやいた。
大楠の下で [休日]
大楠の下でパワーをもらう。
何千年も昔からこの地で、季節の移りかわり
長い年月の物事の成り立ち、生き死にの全てを見てきた大楠。
神の宿るこの大木は、全てを受け入れ、全てを許して
誰かにも似て、包み込むような優しさと、強さを隠している。
春の荒波 [休日]
三寒四温とはいえ、4月というのにまるで冬に逆戻り。
「海が見たい」のリクエストに、関門海峡を越えて山口、角島へ。
あいにくの、もの凄い風のお陰で、波しぶきに飲み込まれそう。
打ち寄せては消える波模様には、一つとして同じモノはなく
泡立つ波に魅了される。
打ち寄せては消える、波模様にも春を感じる。
それは、移り気な人の心にも似て、私の心も曇り空。