無彩色の街と誕生。 [休日]
久々に訪れた九州は蒸し暑い真夏のようです。
帽子も日傘も忘れたことに、少々落胆しながら
小倉駅を出発する街並みにも少し慣れて
私の感じる九州は、大自然の宝庫というよりも、
線路から見える風景は、なぜか彩度も明度も感じられない。
鉄の錆(さび)と重みを感じる街。
濃いグリーン色の針葉樹の山々が目前に迫まり
よそ者を簡単には、迎え入れてはくれないような
そんな気持ちになりながら
目指す駅に降り立って、少しホッとする。
何だろう?この匂い?と思いながら
九州の空気を久しぶりに胸いっぱい吸い込んで
今晩の食材を買い出しをどうするか?と思案。
近くにスーパーはありますか?と
聞いた、小さな子どもをあやす初老の女性に
すぐそこの、デパートの下にありますよ。
という優しい返答に、不安な気持ちも、いつのまにかどこかに消える。
この街で過ごす時間のすべての癒しに、ひたることに許しを貰いたい。
気ままに三日過ごした街をあとにして、そのまま会社に。
深夜帰宅すると飼い猫の様子がいつもとちがう。
お腹の大きな彼女だったので、もしや?
とあわてて部屋に入ると
自分のお腹をさするように・・・というような仕草を見せる。
どうしたの?大丈夫?と声をかけると、破水?
6月8日・午前12時49分第1子誕生。
その後、ふんばる彼女のお腹をさすりながら
第2子・第3子と生まれて、最後の5匹目が
出てきたのが、午前3時10分
生まれたての仔猫たちの顔は、全員ガッツ石松さん風です。(笑)
ふぅぅぅ~。大変だったわねぇ~。(私が生んだのではありませんが)
お母さんになった、黒猫のたくましさと誕生の驚異に
泣いたり、笑ったり・・・
生むのを、私の帰りを待っていたのね、この子・・・と
思うと胸がいっぱいになります。
帰るの遅くなって、ゴメンね。
母猫をなでながら、
お疲れさまでした・・・貴女には勝てないね。
と感謝の気持ちをつぶやいた。